説明
昭和中期、それまで木、竹、金属など適所適材で作られていた家庭用品や荒物類を、手加工が不要で大量生産でき、腐食やカビを防げるという発想で軒並みプラスチック製品に置き換える「ブーム」が起こり、日本の台所用品は樹脂製品であふれかえりました。
その際、竹や柳で編んだ弁当箱の代わりに作られたのがこの穴あき弁当箱です。
日本の弁当は西洋のようなパンやクラッカーの詰め合わせではなくおにぎりや巻き寿司など「米」を炊いたものが多く、米飯に含まれる水分は本来、木や竹といった植物性素材に吸収・透過させることで適切に保管できたのですが、プラスチックや金属は水分を全く通さないため、米飯の味が悪くなったり腐敗が早まるといった問題があります。
そのため、全面に隙間を開けた「プラスチックのカゴ」形状に作られたのか、この弁当箱です。
高度経済成長期に一時的に起こった不思議なブームを象徴する、レトロな品です。
素材 ポリプロピレン
耐熱温度 -20~100度
電子レンジには使用出来ません。