説明
2011年に開催した当店の十周年記念展示会「柳宗悦の選ばなかったもの」において製作し、翌2012年に東京・南青山の「べにや民芸店 ギャラリー」で開催した東京展に際して内容を増補した内容を復刊したものです。昭和20年代から50年ごろまで、すなわち戦後の民芸ブームの時代に製造され、実際に日本の一般家庭に存在していた生活用品を集め、記録したものです。大正末期に起こった民芸運動が戦後の復興とともに再燃し、より一般化して大ブームとなった時期。民芸品が最も消費されていた時期に、その実その家庭に存在していたアルミやプラスチックだらけの生活用品を考察することで「なぜ当時の人間が民芸を求めたのか」が直観的に理解できることと思います。
この本の写真は全てカラーです。全56ページ。B6版
収録コラム
・柳宗悦が選ばなかったもの
・民芸ブームと代用品の昭和
・アルミとアルマイトについて
・昭和の弁当箱
・おわりに
紹介されている品物の品目
・アルマイト、アルミの弁当箱・おかず入れ
・水筒
・やかん
・洗面器
・ざる、テボ、煮物救い、フライ返し
・蒸し器、段付き鍋、鍋各種
・アルマイトの重箱、魚焼き器、卵焼き器、栄養調理器、キュウリ突き
・アルミのおひつ、アルマイトのバット(ミッキーマウスのコピー包装紙つき)
・にぎり寿司をつくる型、卵ケース、ごまいり、ニンニク絞り、ソース・しょうゆ入れ
・ちろり、プラスチックの箸、箸入、三角コーナー、殺虫剤噴霧器、十能、電気こんろ、湯たんぽ
・ミッキーナイフ(ミッキーマウスのコピーキャラクターの折り畳みナイフ)
・洋裁道具セット、セルロイド筆入れ、折れ尺