説明
太い木綿糸を絨毯のように織りこんだ厚い「刺子生地」は、風を通さず保温性にすぐれるため北方の仕事着、外出用の上着として、
また厚手の生地には水がよく染み込むため江戸時代から火消（消防士）の装束として使われていました。火消はこの半纏と同じ生地で作った頭巾を着けて全身に水をかぶり、一時的な難燃性を確保して火元に飛び込み救助・消火活動を行いました。
この極めて危険な任務に就く彼らは住人にとって英雄であり、彼らのユニフォームである「刺子生地の半纏」は勇敢さ、力強さ、名誉の象徴として江戸っ子の憧れでした。従って、ファッションの常としてその生地を用いた羽織やコートは、大店の番頭、的屋の親分、侠客なども好んで作るようになりました。新撰組の隊士も、私服として誂えていた者もいると聞きます。
現在も消防団の制服、祭りの装束として、また和洋ミックスのファッションとして作られており、海外の方からの人気も高い和装です。
通常、背中と衿に屋号や家名、組名を染め入れますが、当店は「ユニフォーム」としてより一般的な「ジャケット」として無地の刺子半纏を作ってもらいました。生地、仕立てとも、静岡県浜松市で行っています。
この刺子生地は白と紺色の糸を縦横に織った市松様の刺子生地を「硫化染め」と呼ばれる手法で染色したものです。「硫化染め」は基本的には濃紺色ですが、この半纏は濃紺にやや焦げ茶色が加わったような深みのある色合いです。
サイズはMが一般的です。肩幅が大きいので、明らかに大柄な（目安としては身長170㎝以上、体重70㎏以上、ぐらいのイメージ）方以外はMサイズをお選びください。
サイズの詳細は次の通りです。
・着丈（背中のえりもとからすそまで）80㎝
・身巾（胴体部分の端から端まで）60㎝
・袖の長さ（胴体から飛び出ている部分）34,5cm
・袖の広さ（袖の上端からワキまでの長さ）27㎝
・ひろ（腕を真横に伸ばした時の端から端まで）129㎝
ポケットはありません。
洗濯上のご注意
・色落ちしますので、ほかの物との洗濯や漂白剤入洗剤の使用はご遠慮ください。
・洗濯後、若干縮むことがあります。
・乾燥は日陰干しをお願いします。直射日光に長時間さらすと、紫外線により変色する可能性があります。
・ドライクリーニングはおさけください。
